通販で犬服を買ったのに、届いてみたらきつくて着られなかった――そんな経験はありませんか。ペット用品業界には人間の服のようなサイズ統一規格がなく、ブランドごとにS・M・Lの基準が異なります。
この記事では、愛犬の体を正しく採寸する方法から、ブランド別のサイズ表の読み方、犬種ごとの体型特徴に合わせた選び方まで、サイズ選びで失敗しないための情報をまとめています。
- 首回り・胴回り・背丈の正しい測り方3ステップ
- ブランド別サイズ表の比較と読み方
- 犬種別の体型特徴と選ぶべきサイズの目安
- 通販で失敗しないためのチェックポイント
犬服サイズを測る3つの基本箇所と正しい採寸方法
犬服のサイズを決めるために測定する箇所は、首回り・胴回り(胸囲)・背丈の3つです。人間の服と違い、犬は自分で「窮屈だ」と伝えられないため、飼い主の正確な採寸が着心地を左右します。
首回りの測り方
首の付け根(肩に近い太い部分)にメジャーを一周させます。リードの首輪をつける位置よりもやや下、首の一番太い部分を測るのがポイントです。メジャーがきつくならないよう、指1本がすっと入る程度のゆとりを持たせてください。小型犬であれば約20〜28cm、中型犬で約30〜40cm、大型犬で約40〜55cmが一般的な範囲です。
胴回り(胸囲)の測り方
前足のすぐ後ろ、胴体の一番太い部分にメジャーを一周させます。犬が立っている状態で測定するのが正確です。座った状態や伏せた状態ではお腹が圧迫されて数値が変わるため注意してください。胴回りは犬服のサイズ選びで最も重要な数値で、この数値が合わないと「きつくて呼吸が苦しそう」「ゆるくて脱げてしまう」という問題が起こります。
背丈の測り方
首の付け根(後頭部のすぐ下の骨が出ている部分)から、しっぽの付け根までの長さを測ります。犬が伏せている状態で測ると背中が丸まらず正確な数値が出ます。立った状態で測る場合は、背骨に沿ってメジャーを当ててください。背丈が長すぎる服を選ぶと、トイレのときに裾が汚れやすくなります。
採寸時の5つのコツ
- 機嫌がよいタイミングで測る(眠い時・興奮時は体が硬直して正確に測れません)
- メジャーは体に密着させすぎない(毛を潰しすぎると実際より細い数値になります)
- 2〜3回測って平均値を取る(犬の姿勢や呼吸で数値が変わるため)
- 毛量が多い犬種は、毛を軽く押さえた状態と自然な状態の両方を記録しておく
- おやつで気を引きながら測ると、犬がリラックスした状態を保ちやすくなります
ブランド別サイズ表の比較と読み方
犬服のサイズ表記はブランドによって大きく異なります。あるブランドのMサイズが、別のブランドではSサイズに相当するケースも珍しくありません。通販で購入する際は、必ず各ブランドのサイズ表を確認してください。
主要ブランドのサイズ比較
| ブランド | Sサイズ胴回り | Mサイズ胴回り | Lサイズ胴回り | サイズ展開数 |
|---|---|---|---|---|
| iDog | 30〜34cm | 36〜40cm | 42〜48cm | 約10サイズ |
| ドッグピース | 31〜35cm | 37〜41cm | 43〜49cm | 17サイズ |
| CALULU | 28〜32cm | 34〜38cm | 40〜46cm | 約8サイズ |
| VERY-PET | 29〜33cm | 35〜39cm | 41〜47cm | 約6サイズ |
上の表でも分かるように、同じ「Sサイズ」でもブランドによって最大6cmの差があります。S・M・Lといったアルファベット表記を鵜呑みにせず、必ずcm単位の実寸で判断するのが鉄則です。
サイズ選びの優先順位
3つの採寸箇所のうち、最優先すべきは胴回りです。首回りや背丈は多少のズレがあっても着用に支障が出にくいのに対し、胴回りがきつい服は呼吸を圧迫するリスクがあります。サイズ表で胴回りが2つのサイズにまたがる場合は、大きいほうを選んでください。
伸縮素材の場合のゆとり計算
ニットやスウェットなど伸縮性のある生地の服は、採寸値に対して次のゆとりを加算すると快適に着られます。
- 小型犬(〜5kg): 胴回り+2〜3cm、首回り+2cm
- 中型犬(5〜15kg): 胴回り+3〜4cm、首回り+2〜3cm
- 大型犬(15kg〜): 胴回り+4〜5cm、首回り+3cm
非伸縮素材(デニム・コットンツイルなど)の場合は、上記にさらに1〜2cmのゆとりを追加するのが安全です。
犬種別の体型特徴とサイズ選びの注意点
犬種によって体型のプロポーションが大きく異なるため、「この犬種ならMサイズ」と一律に決められないのが犬服選びの難しさです。ここでは代表的な犬種ごとの注意点を整理します。
胴長短足タイプ(ダックスフンド・コーギー)
胴回りに合わせてサイズを選ぶと背丈が短くなりがちです。ダックスフンド専用サイズを展開しているブランド(iDog「DSサイズ」、ドッグピース「ダックス対応サイズ」など)を選ぶと、胴の長さと胴回りの両方が合いやすくなります。通常サイズしかない場合は、背丈優先でワンサイズ大きめを選び、胴回りが余る分はマジックテープで調整する方法もあります。
筋肉質タイプ(フレンチブルドッグ・パグ・ボストンテリア)
胸板が厚く、首も太い犬種です。体重のわりに胴回りが大きいため、体重ベースでサイズを選ぶと窮屈になりがちです。必ず実測の胴回りでサイズを判断してください。フレンチブルドッグは標準的な小型犬サイズ(3〜5kg帯)よりも1〜2サイズ大きめが合うことが多いとされています。
長毛タイプ(トイプードル・ポメラニアン・シェルティ)
毛量によって見た目のサイズと実際のボディサイズに差が出ます。採寸時に毛を押さえすぎると細い数値になり、着せたときに毛がつぶれて窮屈そうに見えます。毛を自然な状態にしたまま測った数値を基準にし、ワンサイズ大きめを選ぶのがおすすめです。トリミング後にサイズが変わる点も覚えておいてください。
スリムタイプ(イタリアングレーハウンド・ウィペット)
胸が深く、ウエストが細い独特の体型です。一般的な犬服では胸回りが合っても腰回りがブカブカになりがちです。サイトハウンド専用ブランドや、ウエスト部分にゴムが入ったデザインを選ぶと体にフィットしやすくなります。
通販で犬服を買うときの失敗しないチェックポイント
実店舗なら試着できますが、通販ではそうもいきません。購入前に確認すべきポイントを押さえておくと、返品交換の手間を減らせます。
商品ページで確認すべき5項目
- 実寸サイズ表がcm単位で掲載されているか(S/M/L表記のみの商品は避ける)
- 着用モデル犬の犬種・体重・採寸値・着用サイズが明記されているか
- 生地の伸縮性(ストレッチあり/なし)が記載されているか
- 返品・交換ポリシー(サイズ違いでの交換が可能か)
- レビューのサイズ感コメント(「大きめ」「小さめ」の傾向があるか)
初めてのブランドは1着だけ試す
まとめ買いしたくなる気持ちは分かりますが、初めてのブランドではまず1着だけ購入してサイズ感を確認するのが賢明です。同じブランドでもデザインによって着心地が異なることがあるため、タンクトップやTシャツなどシンプルなデザインから試すと、基本的なフィット感を把握しやすくなります。
季節による体型変化も考慮する
冬毛と夏毛で被毛量が変わる犬種は、季節によって実質的なサイズが変動します。冬用の服は冬毛の状態で採寸し、夏用の服は夏毛の状態で採寸するのが理想です。年に2回程度、換毛期の前後で採寸し直す習慣をつけると、シーズンごとに最適なサイズを選べます。
サイズが合わないときの調整テクニック
購入後にサイズが微妙に合わなかった場合でも、ちょっとした工夫で着用できるケースがあります。
きつい場合の対処法
伸縮素材の服であれば、ぬるま湯で軽く引っ張りながら干すと繊維が伸びて1〜2cm程度のゆとりが生まれる場合があります。ただし、やりすぎると型崩れの原因になるため注意してください。縫製に余裕がある服なら、脇の縫い目をほどいて縫い代を出し直す方法もあります。
大きい場合の対処法
背中側にタックを入れて詰める方法が最も手軽です。安全ピンで仮止めしてフィット感を確認してから縫い留めると失敗しにくくなります。首回りが大きすぎる場合は、ゴムテープを首回りの裏側に縫い付けることで絞れます。袖口や裾が長い場合は、折り返してアイロン接着テープで固定するのが簡単です。
調整が難しい場合
サイズ差が3cm以上ある場合は調整が困難です。購入先にサイズ交換が可能か問い合わせるのが最善策です。交換不可の場合は、犬友達や保護団体への寄付も検討してみてください。
よくある質問
Q. 犬服のサイズは体重で選んでもよいですか?
体重だけでサイズを決めるのは避けてください。同じ体重3kgでも、チワワとトイプードルでは体型が全く異なります。必ず首回り・胴回り・背丈の実測値でサイズを判断してください。体重はあくまで参考値として、最終判断は実寸で行うのが失敗を防ぐコツです。
Q. 子犬の場合、成長を見越して大きめを選ぶべきですか?
少しの余裕は問題ありませんが、2サイズ以上大きい服は足が絡まったり、服がずれて動きにくくなったりするリスクがあります。子犬は成長が早いため、今の体型に合ったサイズを選び、成長に合わせて買い替えるのが安全です。生後6か月以降は成長速度が緩やかになるため、この時期から投資するのも一つの考え方です。
Q. 2つのサイズで迷ったときはどちらを選べばよいですか?
大きいほうを選ぶのが基本です。小さい服は呼吸や関節の動きを制限するリスクがありますが、大きい服は多少ゆとりがあっても問題なく着られることが多いためです。特に伸縮性の低い素材の服は、迷ったら必ず大きいサイズを選んでください。
Q. 犬種によって同じサイズでもフィット感が違うのはなぜですか?
犬種ごとに胸の深さ・首の太さ・胴の長さの比率が異なるためです。たとえばフレンチブルドッグは胸板が厚く首が太い体型で、同じ体重のトイプードルとは全く異なるプロポーションです。多くのブランドのサイズ表は「標準体型」を前提にしているため、特徴的な体型の犬種はワンサイズ調整が必要になります。
Q. 採寸に最適なタイミングはいつですか?
食後すぐはお腹が膨れて胴回りが大きくなるため避けてください。食後2時間以上経過した、リラックスしている時間帯がベストです。散歩の直後は興奮で体が硬直しがちなので、落ち着いてからの採寸をおすすめします。おやつを使って気を引きながら測ると、犬が動きにくくなり採寸がスムーズになります。
Q. オーダーメイドの犬服はどのくらいの費用がかかりますか?
既製品が1着約1,500〜3,000円に対し、オーダーメイドは1着約3,000〜8,000円が相場です。体型に特徴のある犬種や、皮膚疾患で特殊な素材が必要な場合にはオーダーメイドのメリットが大きくなります。ハンドメイドサイト(minne、Creema)では個人作家が1着約2,500円〜で受注しているケースもあります。
Q. メジャーがない場合の代替方法はありますか?
紐やリボンを体に一周させて、その長さを定規で測る方法で代替できます。紙の定規は正確さに欠けるため、できれば金属製の定規や巻き尺を使ってください。スマートフォンのARメジャーアプリは平面の計測には使えますが、犬の体のような曲面には不向きなため、物理的なメジャーのほうが正確です。
愛犬にぴったりの一着を選ぶために
犬服のサイズ選びで最も大切なのは、S・M・Lの表記に頼らず、愛犬の体を実際に測ることです。たった3箇所の採寸を丁寧に行うだけで、通販での失敗を大幅に減らせます。季節の変わり目やトリミング後に採寸し直す習慣をつければ、いつでも最適なサイズの服を選べるようになります。愛犬が快適に過ごせる一着を、ぜひ見つけてあげてください。

