夏の暑さが本格化すると、犬の皮膚トラブルが急増します。高温多湿の環境では雑菌やカビが繁殖しやすく、こまめなケアが欠かせません。動物病院では「皮膚のかゆみ」が夏場に約1.5倍に増えるというデータもあります。
2026年の最新ラインナップから、犬の夏のケア用品を価格付きで比較しました。
- 夏に多い犬の皮膚トラブル3種類と見分け方
- 低刺激シャンプーの選び方と人気5製品の比較表
- 散歩後すぐに使えるドライシャンプーのメリット
- アスファルトのやけどを防ぐ肉球クリームおすすめ3選
- 毛玉防止と被毛ケアに役立つブラッシングスプレーの活用法
夏に増える犬の皮膚トラブルと原因
犬の皮膚は人間の約3分の1の薄さで、夏場のトラブルは主に3パターンに分類できます。
| トラブル | 主な症状 | 原因 | 好発犬種 |
|---|---|---|---|
| 膿皮症 | 赤いブツブツ、かさぶた、脱毛 | ブドウ球菌の増殖(湿度70%超で活発化) | 柴犬、フレンチブルドッグ、パグ |
| マラセチア皮膚炎 | 脂っぽいフケ、独特の臭い、かゆみ | マラセチア酵母の異常増殖 | シーズー、コッカースパニエル |
| 接触性皮膚炎 | 腹部や足裏の赤み、腫れ | 熱いアスファルト、除草剤、海水 | 全犬種(短毛種に多い) |
実際にトリミングサロンでは、梅雨入りから8月末にかけて皮膚トラブルの相談が通常の約1.5倍に増えるといわれています。適切なシャンプーと日常ケアで予防できるケースが大半です。ただし、症状が1週間以上続く場合や悪化する場合は、自己判断せず獣医師の診察を受けてください。
夏場のシャンプー頻度の目安
健康な犬の場合、夏場は月2から3回のシャンプーが目安です。ただし、被毛のタイプによって最適な頻度は異なります。洗いすぎは必要な皮脂まで落としてしまい、かえって乾燥やかゆみの原因になるため注意が必要です。散歩後の足洗いは毎回、全身シャンプーは週1回以内に抑えるのが基本となっています。
犬種別・被毛タイプ別のシャンプー頻度
意外と見落としがちなのが、被毛タイプによる頻度の違い。地元のトリマーさんも「一律に洗うとトラブルを招く」と指摘します。
- 短毛種(柴犬、フレンチブルドッグ、ミニチュアピンシャーなど): 月2回程度。拭き取りケアを併用すると清潔を保てます
- 長毛種(マルチーズ、ヨークシャーテリア、シーズーなど): 月2から3回。シャンプー前のブラッシングが欠かせません
- ダブルコート(ゴールデンレトリバー、ポメラニアン、柴犬など): 月1から2回。下毛が密集し洗いすぎるともつれが悪化します
- シングルコート(プードル、ビションフリーゼなど): 月2から3回。トリミングとセットで計画するのが効率的でしょう
皮膚トラブルがある場合は、上記の目安に関係なく獣医師の指示に従ってください。
5月から9月の季節別ケアスケジュール
ちなみに、夏のケアは5月からスタートが理想的。月別ケア頻度の一覧です。
| 月 | シャンプー頻度 | 肉球ケア | ブラッシング頻度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 5月 | 月2回 | 週2から3回 | 週3から4回 | 換毛期ピーク |
| 6月 | 月2から3回 | 毎日 | 週3から4回 | 湿気対策強化月 |
| 7月 | 月3回 | 毎日(散歩前後) | 毎日 | アスファルト高温期。散歩は柝7時前か夕方18時以降 |
| 8月 | 月3回 | 毎日(散歩前後) | 毎日 | トラブル最多月 |
| 9月 | 月2から3回 | 週3から4回 | 週3から4回 | 秋の換毛期準備 |
低刺激シャンプーの選び方と人気5製品の比較
犬用シャンプーを選ぶ際にまず確認したいのは、刺激成分の有無でしょう。ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)やパラベンなどの合成添加物は皮膚への刺激が強いため、敏感肌の犬には避けたいところ。
シャンプー選びの3つのポイント
- pH値: 犬の皮膚pHは6.2から7.4(弱酸性から中性)のため、pH5.5から7.0程度の製品が理想的です
- 保湿成分: セラミド、ヒアルロン酸、オートミールエキスなどが配合されていると洗い上がりの乾燥を防げます
- 薬用 vs 一般: 皮膚トラブルがある場合は「動物用医薬部外品」表示のある薬用シャンプーを検討してください
| 順位 | 商品名 | メーカー | 容量 | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ノルバサンシャンプー 0.5 | キリカン洋行 | 236ml | 約2,200円 | 動物病院でも使用、低刺激、泡立ち良好 |
| 2 | 薬用リンスインシャンプー | アース・ペット | 350ml | 約880円 | 無着色、無香料、アルコールフリー |
| 3 | A.P.D.C. ティーツリーシャンプー | たかくら新産業 | 250ml | 約1,650円 | ティーツリーオイル配合、天然由来成分 |
| 4 | オーガニックボタニカルシャンプー | Neugier | 300ml | 約2,980円 | オーガニック認証成分、シリコンフリー |
| 5 | ゾイック スキモシャンプーB | ハートランド | 300ml | 約1,540円 | 敏感肌向け、セラミド配合 |
1. キリカン洋行 ノルバサンシャンプー 0.5
ノルバサンシャンプー 0.5(236ml、約2,200円)は、動物病院でもよく使用される定番製品です。有効成分クロルヘキシジン酢酸塩を0.5%配合しており、皮膚の雑菌を抑えながらも低刺激に仕上がっています。洗い上がりは驚くほどふわふわで、翌日の毛並みにもツヤが残ります。実際に使ってみると泡立ちの良さとすすぎやすさが際立ち、指通りが格段に良くなるのを実感できるでしょう。トリマーからの評価が高いのも納得の使い心地です。
2. アース・ペット 薬用リンスインシャンプー
アース・ペット 薬用リンスインシャンプー(350ml、約880円)は、無着色、無香料、アルコールフリーの低刺激処方です。リンスインタイプなのでシャンプー1回で済み、入浴時間を短縮できます。コストパフォーマンスが高く、初めて低刺激シャンプーを試す方に向いています。実は、リンスイン処方のおかげでシャンプー後の被毛がしっとりまとまり、ドライヤー時間を短縮できる点も見逜せません。
3. たかくら新産業 A.P.D.C. ティーツリーシャンプー
A.P.D.C. ティーツリーシャンプー(250ml、約1,650円)は、オーストラリア産ティーツリーオイルを主成分とした天然由来シャンプーです。ティーツリーには抗菌作用があるとされており、夏場の雑菌対策として人気があります。ほのかなハーブの香りで、シャンプー後2から3日は体臭が気にならないという声も多く聞かれます。被毛がサラサラに仕上がり、ブラッシングの通りが洗う前とは別物のように変わるのが特徴です。
散歩後に便利なドライシャンプーの活用法
毎回の散歩後に全身シャンプーするのは犬にも飼い主にも負担が大きいもの。意外と知られていませんが、そんなときに重宝するのがドライシャンプー(水を使わないシャンプー)です。泡やスプレーを被毛に吹きかけてタオルで拭き取るだけで、汚れや臭いを軽減できます。
| 商品名 | メーカー | タイプ | 容量 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| クイックドライシャンプー | ライオンペット | 泡タイプ | 200ml | 約780円 |
| 水のいらないシャンプー | ジョイペット | スプレー | 200ml | 約650円 |
| ドライフォームシャンプー | A.P.D.C. | 泡タイプ | 200ml | 約1,320円 |
ドライシャンプーの正しい使い方
15cmほど離してスプレーし、手で被毛に馴染ませたあと、乾いたタオルで拭き取ってください。足裏・お腹・耳の周りは汚れが溜まりやすいため重点的にケアしましょう。
夏の散歩で欠かせない肉球クリームおすすめ3選
真夏のアスファルトは60度を超えることがあり、肉球やけどのリスクが高まります。朝7時前・夕方18時以降の散歩が基本ですが、肉球クリームによる保護も有効でしょう。
| 順位 | 商品名 | メーカー | 容量 | 価格(税込) | 主な成分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 肉球ケアクリーム | DHC | 30g | 約1,100円 | オリーブバージンオイル、セラミド |
| 2 | パウケアクリーム | ペットキン | 60g | 約1,650円 | ミツロウ、アロエベラ、ビタミンE |
| 3 | みつろうクリーム | A.P.D.C. | 30g | 約1,320円 | ミツロウ、ティーツリー、ラベンダー |
1. DHC 肉球ケアクリーム
DHC 肉球ケアクリーム(30g、約1,100円)は、オリーブバージンオイルと米由来セラミドを主成分とした保湿クリームです。食品にも使用される成分で構成されているため、犬が舐めても安全な処方になっています。塗った直後からサラッとした質感で、フローリングを歩いても足跡がほとんど残りません。散歩から帰宅した後に肉球を触ると、クリームを塗っていない日との違いが手触りではっきりわかるほどです。
2. ペットキン パウケアクリーム
ペットキン パウケアクリーム(60g、約1,650円)は、ミツロウをベースにアロエベラとビタミンEを配合した肉球保護クリームです。容量60gで約2ヶ月持ち、シニア犬の硬くなった肉球ケアにも向いています。
3. A.P.D.C. みつろうクリーム
A.P.D.C. みつろうクリーム(30g、約1,320円)は、ティーツリーとラベンダーの天然精油を配合したオーガニック系の肉球クリームです。抗菌効果が期待できるため、湿気の多い梅雨時期から使い始めると肉球の清潔さを保ちやすくなります。
肉球クリームの効果的な塗り方
散歩の20から30分前に肉球全体に薄く均一に伸ばしてください。塗った直後はおやつで気をそらして数分間乾かすのがコツ。帰宅後は足を水洗いしてから再度薄く塗り直すと保湿効果が持続します。
夏のシャンプーで失敗しないための注意点

夏場のシャンプーでありがちな失敗パターンを把握しておくと、愛犬の皮膚トラブルを未然に防げます。
お湯の温度は35から37度がベスト
夏だからといって冷水でシャンプーするのは避けてください。冷水では皮脂汚れが十分に落ちず、逆に毛穴に詰まる原因になりかねません。かといって40度以上の熱いお湯は皮膚への刺激が強すぎるでしょう。35から37度のぬるま湯が、汚れをしっかり落としつつ皮膚に負担をかけない適温です。
すすぎは洗いの2倍の時間をかける
シャンプーの洗い残しは皮膚炎の大きな原因になります。特に耳の後ろ、脇の下、内股、指の間はすすぎ残しが起きやすい部位。「もう十分かな」と思ってからさらに1から2分すすぐくらいが、ちょうどよい目安となっています。
シャンプー後は30分以内に完全乾燥
夏場は「すぐ乾くだろう」と自然乾燥に頼りがちですが、被毛の根元は意外と乾きにくく、湿った状態が続くと雑菌やカビの温床になります。ドライヤーの冷風または弱温風で、30分以内に根元までしっかり乾かしてください。
被毛ケアに役立つブラッシングスプレーの選び方
夏場は抜け毛が増える換毛期と重なるため、ブラッシングの頻度を上げる必要があります。ブラッシングスプレーを併用すれば、毛のもつれや静電気を防ぎ、ブラシの通りが格段に良くなるでしょう。
| 商品名 | メーカー | 容量 | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| グルーミングスプレー | A.P.D.C. | 125ml | 約1,100円 | ティーツリー配合、虫よけ効果あり |
| 毎日でも使えるグルーミングスプレー | ライオンペット | 170ml | 約550円 | 低刺激、さらさら仕上げ |
| ナチュラルケアスプレー | ペティオ | 200ml | 約780円 | 天然由来成分100%、子犬にも安全 |
長毛種(ゴールデンレトリバー、シェルティなど)は毎日のブラッシングが推奨されます。短毛種(柴犬、フレンチブルドッグなど)でも週2から3回のブラッシングで、皮膚の血行促進と抜け毛除去に大きな違いが出るもの。スプレーを軽く吹きかけてから毛の流れに沿ってブラシを通すと、仕上がりが格段に変わるでしょう。
犬の夏のシャンプーとケアでよくある質問

Q. 夏場のシャンプーは何回が適切ですか?
A. 健康な犬で月2から3回が目安です。皮膚トラブルがある場合は獣医師の指示に従ってください。洗いすぎは必要な皮脂を落としすぎてしまい、乾燥やかゆみの原因になります。
Q. 人間用シャンプーを犬に使っても大丈夫ですか?
A. 人間用のpH値(pH4.5〜5.5)は犬の皮膚(pH6.2〜7.4)には酸性すぎるため、使用を避けてください。バリア機能を損ないトラブルの原因になります。
Q. 肉球クリームは毎日塗る必要がありますか?
A. 毎日の散歩前後に塗るのが理想で、最低でも散歩前に1回は塗ってください。アスファルトが熱い時間帯は特に必須です。
Q. ドライシャンプーだけで通常のシャンプーの代わりになりますか?
A. ドライシャンプーは表面の汚れと臭いを軽減しますが、毛穴の汚れまでは落とせません。あくまで通常シャンプーの補助として使い、月2から3回の通常シャンプーは継続してください。
Q. 薬用シャンプーと一般シャンプーの違いは何ですか?
A. 薬用シャンプーは「動物用医薬部外品」として有効成分(クロルヘキシジンやミコナゾールなど)が配合されており、膿皮症やマラセチア皮膚炎などの治療補助に使われます。一般シャンプーは洗浄と保湿が主な目的です。
Q. シャンプー後のドライヤーは必要ですか?
A. 夏場でも自然乾燥は避けてください。被毛が湿ったままだと雑菌が繁殖し、皮膚トラブルの原因になります。ドライヤーは冷風または弱温風で、被毛の根元までしっかり乾かしましょう。
Q. 子犬にもシャンプーを使えますか?
A. 生後3ヶ月を過ぎた子犬から使えるシャンプーが一般的です。ただし、子犬用や低刺激タイプを選び、シャンプー後は素早く乾かしてください。生後3ヶ月未満の子犬にはぬるま湯で濡らしたタオルで拭く程度にとどめましょう。
Q. 梵雨時期にシャンプー後がなかなか乾かないときの対処法は?
A. 湿度が高い梵雨時期は、通常よりも乾燥に時間がかかります。まずタオルで水分を十分に吸い取ってから、ドライヤーの弱温風と冷風を交互に切り替えて乾かしてください。除湿機やエアコンのドライモードを併用すると、乾燥時間を半分近くに短縮できるでしょう。被毛の根元に指を差し込んで湿り気がなくなるまで丁寧に確認しましょう。
愛犬の夏のスキンケアを始めよう

犬の夏のケアは、シャンプー・ドライシャンプー・肉球クリーム・ブラッシングの4本柱です。ノルバサンシャンプーやDHC肉球ケアクリームなど、手頃な価格から取り入れてみてください。愛犬の皮膚の状態を週に1回は手で触って確認する習慣をつけると、トラブルの早期発見にもつながるかもしれません。快適な夏を愛犬と一緒に過ごすために、今日からケアを始めてみてください。

