朝の室温が18℃を切った日、いつものキャットタワーの上ではなく、たたんだ洗濯物の山やこたつ布団のすき間で丸くなっている愛猫を見つけることがあります。猫は「寒い」と言葉にできない代わりに、暖かい場所を自分で探して移動します。その行動こそ、冬用の寝床を用意するサインです。
ただ、猫ベッドは買っても使ってくれないことが珍しくありません。形、入口の大きさ、素材、置き場所のどれかが猫の好みから外れると、数千円のベッドが部屋の飾りになってしまいます。
この記事でわかること
- ドーム型・ラウンド型・こたつ型など冬用猫ベッド5タイプの暖かさと価格帯
- 電源なしで暖かく過ごせる素材と構造の見分け方
- 型番・価格つきの冬用猫ベッドおすすめ6選
- 洗えるベッドの洗濯頻度と、乾きやすさのチェックポイント
- 猫が新しいベッドを使わないときの置き場所と慣らし方
猫が冬に寒がっているサインと冬用ベッドが必要な理由
猫が快適に過ごせる室温はおおむね20〜25℃と言われ、18℃を下回ると寒さを感じやすくなるとされています。もともと砂漠地帯にルーツを持つ動物のため、寒さへの強さは犬ほど高くありません。
こんな様子が見られたら寒がっています
- 香箱座りや、しっぽで顔を覆うアンモナイト寝の時間が増える
- 日なた・家電の上・人の膝など、暖かい場所に長く居座る
- 夜中に布団へもぐり込んでくる回数が増える
- 水を飲む量が減り、トイレの回数も少なくなる
意外と見落としやすいのが床付近の温度です。実際に温度計を床に置いて測ってみると、その差に驚く飼い主さんも少なくありません。暖かい空気は天井側にたまるため、エアコンを22℃に設定していても、床から10cmの高さでは数℃低いことがあります。床に直置きしたクッションだけでは底冷えを防ぎにくく、冬用ベッドで「囲い」と「底の厚み」を足してあげると体感がかなり変わります。
特に寒さ対策をしたい猫
体の小さい子猫、筋肉量が落ちてくる10歳以上のシニア猫、スフィンクスやデボンレックスのような被毛の短い猫種は、体温を保つ力が控えめです。持病で体重が落ちている猫も、冬は寝床の暖かさを一段上げておくと安心でしょう。
冬用猫ベッド5タイプを比較|ドーム型・電源なし・こたつ型

冬用の猫ベッドは、形によって保温力も使い勝手も大きく違います。価格は2026年9月時点の通販価格の目安で、サイズやセール時期によって変わります。
| タイプ | 価格帯の目安 | 保温力 | 電源 | 向いている猫 |
|---|---|---|---|---|
| ドーム型(屋根付き) | 約2,000〜5,000円 | 高い | 不要 | 隠れ家が好き・寒がり |
| ラウンド型(フチ付き) | 約1,500〜4,000円 | やや高い | 不要 | 丸まって寝る・あごを乗せたい |
| セルフウォーミング型 | 約2,500〜5,000円 | やや高い | 不要 | 留守番が長い・電気が心配 |
| ペット用こたつ | 約7,000〜9,000円 | 非常に高い | 必要 | シニア猫・極度の寒がり |
| ハウス型(ラタン調・木製) | 約4,000〜8,000円 | 普通 | 不要 | インテリア重視・中にクッションを敷ける |
電源なしで暖かいベッドのしくみ
電源のない猫ベッドが暖かく感じるのは、生地そのものが発熱しているわけではなく、猫の体温で温まった空気を逃がさない構造になっているためです。ボアやフランネルは細かい繊維のすき間に空気の層を作り、屋根付きのドーム型なら上へ逃げる熱も閉じ込めます。
セルフウォーミング型は、中綿の間にアルミ蒸着シートなどの反射素材を挟み、体から出る熱を跳ね返して保温するタイプです。コードをかじる心配がないため、留守番中にも使いやすいという利点があります。
ペット用こたつを選ぶ場合の注意点
電源ありのこたつ型は保温力が段違いですが、長時間同じ場所で寝続けると低温やけどや脱水につながることがあります。こたつ内の温度を約31℃に保つ設計の製品が多く、猫が自分で出入りして温度調節できる配置が前提です。ヒーター類の詳しい選び方は猫ヒーターおすすめ比較2026でまとめています。
冬用猫ベッドおすすめ6選|型番・価格で比較

次の6製品は、形・素材・洗いやすさのバランスで選んでいます。価格は通販での実勢価格の目安で、下の比較表で一覧にしています。
| 順位 | 商品名 | メーカー | タイプ | 価格目安 | 洗濯 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | あったかくつろぎベッド クッション付 ネコ耳ドーム | ペティオ | ドーム型 | 約2,500〜3,500円 | 手洗い |
| 2 | アイリスオーヤマ ドームベッド PBDN-480 | アイリスオーヤマ | ドーム型 | 約3,000円 | 手洗い |
| 3 | あったかくつろぎベッド フチ付 ネコ耳ラウンド | ペティオ | ラウンド型 | 約2,000〜3,000円 | 手洗い |
| 4 | 遠赤外線 ねこの夢こたつ | ドギーマン | こたつ型 | 約7,300〜9,000円 | ふとん・マットのみ |
| 5 | ラタン調ドーム型ペットハウス | アイリスオーヤマ | ハウス型 | 約4,700円 | クッションのみ |
| 6 | アルミシート入りセルフウォーミングベッド | 各社 | 電源なし保温 | 約2,500〜5,000円 | 製品による |
1. ペティオ あったかくつろぎベッド クッション付 ネコ耳ドーム
猫耳のついた屋根がかわいいドーム型で、取り外せるクッションが付属します。ふんわりした起毛素材で内側が暖かく、クッションを外に出せばオープンなベッドとしても使えます。ペティオ ネコ耳ドーム(約2,500〜3,500円)は、秋口にはクッションだけ、真冬はドームごと、と季節で使い分けたい家庭に向いています。
注意点は、体重6kgを超える大柄な猫だと入口と内部がやや窮屈に感じやすいことです。購入前に内寸を確認しておきましょう。
2. アイリスオーヤマ ドームベッド ふわもち PBDN-480
ふわもち素材を使ったドーム型で、ペット用ホットカーペットを下に敷いて使うことを想定した設計になっています。アイリスオーヤマ PBDN-480(約3,000円)は、電源なしで使い始め、真冬だけホットカーペットを足すといった段階的な寒さ対策がしやすい1台です。
屋根部分がやわらかいため、猫が上に乗ると形が崩れることがあります。飛び乗り癖のある猫は、壁際に置くと型崩れしにくくなります。
3. ペティオ あったかくつろぎベッド フチ付 ネコ耳ラウンド
フチが高めのラウンド型で、あごを乗せて眠る猫や、ドームの閉塞感を嫌う猫向けです。ペティオ ネコ耳ラウンド(約2,000〜3,000円)は、ドーム型に入ってくれなかった猫の「次の一手」としても選ばれています。
屋根がないぶん保温力はドーム型より控えめです。ブランケットを1枚かけてあげると、ドームに近い暖かさになります。
4. ドギーマン 遠赤外線 ねこの夢こたつ
本体幅45×奥行33×高さ30cmのコンパクトなペット用こたつで、消費電力は18W。8時間使っても電気代は1日約3.9円と案内されています。ドギーマン ねこの夢こたつ(約7,300〜9,000円)は、こたつ本体・掛ふとん・床敷きマットのセットで届くため、買ってすぐに使えます。
デメリットは、コード(長さ1.8m)の取り回しです。コードをかじる癖のある猫には、カバーを付けるか電源なしタイプを選ぶほうが安全でしょう。
5. アイリスオーヤマ ラタン調ドーム型ペットハウス
ラタン調の編み込みでできたハウス型で、リビングに置いても家具になじむデザインです。アイリスオーヤマ ラタン調ドーム型ペットハウス(約4,700円)は、通気性があるため一年中置きっぱなしにでき、冬は中にボアのクッションを足して使う形が合います。
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5,480円 (税込)
本体そのものの保温力は高くないため、寒い地域では別途ボアマットやブランケットが必要です。
6. アルミシート入りセルフウォーミングベッド
中綿の間にアルミ蒸着シートを挟んだタイプで、猫の体温を反射して保温します。複数のメーカーから出ており、セルフウォーミングベッド(約2,500〜5,000円)の価格帯が中心です。電源を使わないので、留守番の多い家庭や、コードの誤飲が心配な子猫のいる家庭で選ばれています。
洗濯可否は製品ごとに違い、アルミシートが折れると保温力が落ちるものもあります。洗濯表示は購入前に確認しておきましょう。
結局どれを買えばいいか
- 迷ったら:ペティオ ネコ耳ドーム。季節で使い分けができ、失敗が少ない
- 真冬は床暖房なし・寒冷地:アイリスオーヤマ PBDN-480+ペット用ホットカーペット
- シニア猫・極度の寒がり:ドギーマン ねこの夢こたつ
- ドームを嫌がる猫:ペティオ ネコ耳ラウンド+ブランケット
- 留守番が長い・子猫がいる:電源なしのセルフウォーミングベッド
洗える猫ベッドの選び方と冬の洗濯のコツ

冬用ベッドは起毛素材が多く、抜け毛やフケがたまりやすいアイテムです。換毛期の秋はとくに毛が絡みやすいため、「洗えるか」「乾きやすいか」は暖かさと同じくらい大切な選択基準になります。
「洗える」表記の見分け方
- 丸洗いOK:本体ごと洗濯機か手洗いできます。中綿が偏りやすいので洗濯ネット必須
- カバーのみ洗える:中材は洗えないが、カバーだけ外して洗える。乾きが早い
- クッションのみ洗える:ハウス型に多い。本体は拭き掃除で対応
洗濯表示の記号(桶のマーク)に手が入っていれば手洗い、数字だけなら洗濯機可という意味です。
洗濯の頻度と乾かし方
目安は2〜3週間に1回、毛玉や粘着ローラーで取りきれない汚れが出たらその都度洗います。冬は乾きにくく、ボア素材は厚手だと部屋干しで丸1日以上かかることもあります。天気のいい日の午前中に洗い、中綿まで完全に乾かしてから戻しましょう。生乾きのまま使うとにおいが残り、猫が寝床を嫌がる原因になります。
洗濯中の代わりの寝床として、フリースブランケットを1枚用意しておくと、洗濯日も猫が寒い思いをせずに済みます。
シーズンオフの保管方法
春になって片付けるときは、洗って完全に乾かしてから、通気性のある不織布の袋に入れて保管します。圧縮袋で強く押しつぶすと中綿が戻りにくくなるため、軽く空気を抜く程度にとどめましょう。防虫剤はにおいが残りやすいので、猫用品と同じ収納には入れないほうが安心です。
香りの強い柔軟剤は避ける
猫は嗅覚が鋭く、自分のにおいが消えた寝床を避けることがあります。香り付きの柔軟剤や洗剤は使わず、無香料タイプで洗うのが無難です。洗ったあとに、猫がふだん使っているタオルを1枚入れておくと、すぐにまた使ってくれやすくなります。
猫が冬用ベッドを使わないときの置き場所と慣らし方
新しいベッドを買ったのに見向きもしない、というのは猫の飼い主さんが一度は経験する失敗です。原因の多くは、ベッドそのものより置き場所と「におい」にあります。
置き場所の3つの条件
- 床から少し高い場所:床から5〜15cmほど上げるだけで、足元の冷気を受けにくくなります。すのこや低めの棚の上が使いやすい高さです
- 窓際から離れた壁際:窓の近くは冷気が降りてくるため、日中の日なた以外は避けます
- 人の気配が届く場所:リビングの隅など、家族の様子が見えて静かな場所を好む猫が多い傾向です
慣らし方の手順
- いつも寝ている場所のすぐ隣に置き、最初は移動させない
- 猫が使っているタオルやブランケットを中に入れて、においを移す
- またたびやキャットニップを少量ふりかけ、中に入るきっかけを作る
- ドーム型を嫌がる場合は、屋根を外すか、入口にタオルをかけて半分だけ囲う
ちなみに、猫は届いた段ボール箱に入りたがることがよくあります。ベッドの箱を捨てずにしばらく隣に置いておくと、箱→ベッドへと興味が移ることもあります。
多頭飼いの場合
多頭飼いでは、ベッドの数を「猫の頭数+1」にするのが目安です。仲の良い猫同士でも、冬は暖かいベッドの取り合いが起きやすく、弱い立場の猫が寒い場所に追いやられることがあります。
冬用の猫ベッドのよくある質問
Q1. 冬用の猫ベッドはいつから出せばいいですか?
最低気温が15℃を下回り始める10月中旬〜下旬が目安です。急に寒くなってから出すより、少し早めに置いて慣らしておくほうが、猫がスムーズに使ってくれます。
Q2. ドーム型とラウンド型はどちらが暖かいですか?
保温力はドーム型のほうが高めです。屋根があることで、猫の体温で温まった空気が上に逃げにくくなります。ただし閉塞感を嫌う猫もいるため、迷ったらクッションを外せるドーム型を選ぶと両方試せます。
Q3. 猫ベッドの中にペットヒーターを入れても大丈夫ですか?
ペット用として販売されている低温タイプなら併用できます。ベッドの半分だけにヒーターを敷き、猫が暑いときに逃げられるスペースを残すのがコツです。人用のカイロや電気毛布は温度が高すぎることがあるため避けましょう。
Q4. 湯たんぽを使っても安全ですか?
電源なしで暖める方法として有効です。お湯の温度を50℃前後に抑え、必ずタオルやカバーで包んでからベッドの端に置きます。かじり癖のある猫には、硬いプラスチック製やカバー付きのものを選ぶと安心です。
Q5. 何年くらいで買い替えるのが目安ですか?
毎日使うベッドは、中綿のへたりや生地の毛玉が目立ってきたら替えどきです。一般的には1〜2シーズンで買い替える家庭が多く、底が薄くなって床の冷たさが伝わるようになったら交換を考えましょう。
Q6. 子猫にはどんなベッドが向いていますか?
子猫は体温調節がまだ苦手なため、入口の低いドーム型か、電源なしのセルフウォーミングベッドが扱いやすいです。電源ありの製品はコードへのいたずらが心配なので、生後6か月ごろまでは避けたほうが無難でしょう。
愛猫がぬくぬく眠れる冬の寝床を用意しよう
冬用の猫ベッドは、猫の寝姿と性格に合わせて選ぶのが一番の近道です。丸まって隠れたい猫にはドーム型、開放的に寝たい猫にはフチ付きのラウンド型、寒がりのシニア猫にはこたつ型と、同じ「冬用」でも答えは猫ごとに違います。
ベッドを選んだら、床から少し高い壁際に置き、いつものタオルを入れてにおいをなじませてあげましょう。本格的に冷え込む11月を迎える前に、10月のうちに寝床を整えておくと、愛猫も飼い主さんも気持ちよく冬を迎えられます。

